「アスPの部屋」飲食入門編
ドラマブログ「キラ✦ハン」の当週内容を飲食プロデューサー「アステ」が、より詳しく掘り下げて解説。自称「伝説の飲食プロデューサー」が語る、繁盛店を作り育てるコツや業界の色々な裏話などを紹介します。
前半は、リカちゃんの妄想癖が炸裂してキラキラが凄かったですね~w
ではアスPさん、今週も解説を宜しくお願い致します。
はい、よろしくお願いします。
では早速ですが、内容についてお聞きします。
今回のお話は最後にリカちゃんが思わずこぼしちゃう「結局答えになってないじゃん…」というセリフが象徴的でした。
読んでいた私も「じゃあどちらを選べばいいの⁉」とアスPさんに突っ込みたくなりました…w
なるほど…
ではリポさんの印象として、今回の私の解説を要約するとすればどんなイメージですか?
(リポさん…?? 私…??)
えっと、料理や業態を考える上で「流行を追うと危険」、でも「スタンダードは時間がかかる」というお話だったので、どちらを選んでも一長一短という意味かと受け止めましたが…
正解! その通りです。
しかし、ですね… だからこそリカちゃんは、「どっちを選べばいいの?」と迷っちゃうことになったのかなと…
実は、そこが今回のポイントなのです!
飲食店で考えるべきは、「流行りを追うか否か」の2択で選択するのではなく、しっかり検証した上で「流行と上手に付き合いましょう!」と私は申し上げているのです。
えっ…⁉ では、要するにどちらを選んでも間違いではないという事ですか?
はい、その通り!
ドラマの中でもそう言いましたけどね。
(たしかに言ってた…汗)
では、「流行と上手く付きあう」というのはどういう意味ですか?
そもそも流行とは、読んで字のごとく「流れて行く」モノです。
ですから、その流行と上手に付き合う為に、まずは流れの中で現在位置の確認という分析をしないといけません。
「現在位置の確認?」
はい、そうです!
いわゆるマーケティングにあたる分析の作業でもあります。
例えば、一般的な流行の移り変わりを分かりやすく時間軸と人気軸のグラフにしてみるとこういう感じになります。
市場で①誰も注目していない状態から、何かをきっかけに②注目を浴び、上昇をした後に③ピークを迎え、その後④ブームの終焉に向かって下りはじめ、一定の位置で⑤横ばい安定となります。
これは分かりやすいですね‼
例えばこのグラフがファッション業界のトレンド図だとしても同じ曲線ですもんね。
そういう事です‼
そして…、
仮にこのグラフを、シェフさんがおっしゃっていた魂のイタリア料理店に当てはめた場合、現在の立ち位置はおそらく⑤になるはずです。
かつてバブル期の日本でイタメシブーム(②~③)と言われていた、イタリア料理が大流行した時期がありました。ティラミスなどもこの時期に多くの日本人が知ることになります。
そしてそのブームが落ち着いた後④の頃には、日本人にとってイタリア料理店で食事するのは普通の事になりました。
そうです、イタリア料理は流行を越えて「定番(⑤)」となったのです。
なるほど‼
バブル期に流行という山を乗り超えて、今は穏やかな安定期にあるということですね。
そうです‼ そして一方で…、
例えば、リカさんが研究されていたインスタグラムで流行っている料理に当てはめた場合、現在の立ち位置は②~④の範囲内のどこかになってしまいます。
話題になっている様な流行モノというのは、現在地が掴みにくいので今後の動向も非常に読みづらいです。
そして、現在位置が②、③、④のどこなのかによって立てるべき戦略がまるで違うので、より慎重で入念なマーケティングが必要となります。
なるほどー!
要するに、まずは検討している業態の現在位置は①~⑤のどこなのか?という事を検証する。
そして、それを踏まえた上で、上手に付き合って波に乗ればいいということですね。
その通り‼
そして流行の現在位置というのは、出店場所(エリア)など、お店を取り巻く他の要素にも左右されますので要注意です。
これらの事を踏まえて、次回以降のお話でリカさんにアドバイスしていく予定です。
そうですよねー!
東京で流行ったモノが数年後に地方で流行るって話など、よく聞きますもんね。
今週もとても勉強になりました。ありがとうございます!
また来週も楽しみにしております!
「「キラ✦ハン」第3話へ続く・・【10/26(月)夕方くらいに配信予定】
さて、今週の「キラ✦ハン」第2話は流行についてのお話でした。