「アスPの部屋」飲食入門編
ドラマブログ「キラ✦ハン」の当週内容を飲食プロデューサー「アステ」が、より詳しく掘り下げて解説。自称「伝説の飲食プロデューサー」が語る、繁盛店を作り育てるコツや業界の色々な裏話などを紹介します。
「キラ✦ハン」第3話は物件立地についてのお話でしたね。アスPさん、今週も解説を宜しくお願い致します。
はい、よろしくお願いします。
そして今週は、本編にも登場したリーシングのダイちゃんにも来てもらいました。
よろしくお願いします。
ダイちゃんさんも、よろしくお願いいたします。
そして早速アスPさんに質問ですが、飲食店をやる場合の物件には本編でもあった「商業施設」など以外にも色々と選択肢はあるのでしょうか?
そうですね。仮設や移動などを除いた店舗物件を前提としてジャンル分けすれば、①商業施設 ②テナントビル ③一軒家 という3つの建物タイプに分かれると思います。
それぞれの物件の特色などを教えてもらえますか?
では、そこは私が。
あくまでも一般的な傾向ですが…
というイメージですかね。
そうですね。
簡単に特徴を述べるとすれば、「規模の大きさ」、「コスト(賃料など)」、「集客力」は正比例すると言えると思います。
なるほど。
そしてアスPさんは、リカちゃんに「B級の物件」で「目的来店型」のお客様を掴むことを勧めていましたね。
はい。
物件をやみくもに探す前に、開業後におこりうる「集客努力(販売促進)の方向性」のイメージをシュミレーションすることをオススメします。
開業後の「集客努力の方向性」⁉
はい。そうです‼
目的来店型を選択したとすれば、その場合は「お店の魅力」や、競合他社との「差別化」を図っていけばいいのです。
なるほど。
そしてその反対、衝動来店型を取り込む必要がある場合、つまりハイロケーションでハイコストの物件を選択した場合のお店作りの考え方にも触れてみましょう。
そこで、まずダイちゃんに専門的な部分を解説してもらいますが、
商業施設でお店をやる場合の家賃と売上のバランスは一般的にどの様になりますか?
はい。その場合の家賃は、例えば20坪のお店で売上が600万円だったと仮定して…
となります。
ありがとうございます‼
ちょっと専門的になりますが、その場合の家賃構成比率は、64万円÷600万円×100=10.6%となるので、この数字は適正値と言えますね。
(注:一般的に家賃構成率は8~12%くらいが適正と言われている)
はい。その通りです。
いやー、急に専門的で難しくなりましたね…
それは失礼。
要するに、この商業施設物件では月に600万円の売上があって、ようやく健全であるという意味です。
なるほどー。
そしてそうなると、その為にやるべき営業努力が「目の前を通るお客様に立ち止まってもらい、入店していただく。」という工夫です。
折角、高い家賃を払ってたくさんの人通りがある場所で戦う訳ですから、そこはしっかりと努力すべきでしょう。
なるほど。
そういう場合には具体的にはどんなことをやるのでしょう。
例えば、店頭に縦看板を置いたり、予約サイトと契約して集客したりなどでしょうか。
そして、店頭にメニューやポスターなどを設置しても、一般的に衝動来店型のお客様がお店の案内看板などに目を向ける時間は約2秒と言われています。
たったの2秒‼
そうなんです‼
だからこそ、そんなシビアな世界で競合他店と勝負するのか、それともB級物件を視野に入れて中身で勝負するのか。
一概にひとくくりには出来ませんが、そこまで先に考えて物件を選ぶ必要があるということです。
なるほど‼
そういった事情を踏まえた上で、リカさんのプロジェクトでは「じっくりと価値あるモノ造りをする」という目的来店型のお客様に訴求するアプローチで進める方が良いと思います。
そうなんですね!
飲食の世界って、私が思っていたよりもかなり奥が深いようです。
また来週も楽しみにしております!
「「キラ✦ハン」第4話へ続く・・【11/2(月)夕方くらいに配信予定】
今週も始まりました【アスPの部屋】‼